11月23日、無事杉並公会堂でのオールラフマニノフリサイタルが終演いたしました!
開催にあたり、ご来場いただきました皆様に心より感謝申し上げます。
今回も沢山の方々のお世話になりました。また、初めてお会いする方から、いつも足を運んでくださる方、何年もお会い出来ていなかったお友達まで、コンサートが繋いでくれる人とのご縁に、感謝と感動が同時に押し寄せています。

このリサイタルは、もともとイタリアのサンレモで開催されているRPMというロシア音楽をメインとしたコンクールに参加したことが発端で(日本人は一人もいませんでした)そこでスクリャービン、ストラヴィンスキー、そして今回のラフマニノフのプログラムを詰め込みました。
とにかく手の大きさが恵まれている方ではないので、ロシアものを弾くときはいつも苦戦するのですが、ラフマニノフをこれだけまとめて弾けることは今まで無かったことで、大変貴重な舞台でした。

アンコールはソロで熊蜂の飛行🐝、2台ピアノで組曲第2番よりタランテラでした!🕸
今回、思い切ってフルでコンサートを収録してあります。
全くもってアカウントの存在の宣伝をしていないのですが、そのうち事務所のyoutubeアカウントにアップロードしたいと思いますので、良ろしければご登録してお待ちいただけたら幸いです。
https://www.youtube.com/@officeonjuku

過去に上手くいった、成功したと思った演奏会も、目の前で聴いてくださった方の記憶にしか残らないことが、昔から演奏家として虚しい事実としてありました。それは演奏家側の視点ですが、同時に聴衆側の視点としても、なぜ演奏家は何度もコンサートで同じ曲を扱うのかと、「飽き」を感じる方でした。
両方の視点で常に次のことを考えていたい、新しいことをしていたい性格なのだと思います。
多くの曲をただただを知って欲しい、作曲家の意志を残したいという目的で今後は演奏を記録に残していけたらと思っています。

〜前半のソロと、後半の2台ピアノの様子〜


今回私が普段指導している可愛い子供の生徒さんも数名聴きに来てくれました。
ラフマニノフのエチュードと協奏曲をまとめて静かに聴くことが出来たのですから、凄いね、偉かったね!!と後日レッスンでお話ししたのですが、2台ピアノという編成が新鮮だったようで
「右の人部下連れてたね!、楽してたね!」
と言われまして腰が砕けそうになるほど笑いました。
そこでアンサンブルにおいての譜めくりの説明がはじまったのは言うまでもありません..笑
小さい子にとって、長時間難しい曲を聴きながら座っているのは辛かったと思うのですが、可愛いお花を渡すために最後まで聴いてくれた子たちには思い出すだけで泣きそうになります。

前回のオールショパンはプログラムとして、そこまで珍しくないということもあり、特に追求されなかったのですが、オールラフマニノフとなると少し通な感じが出てしまうようで、学生時代から私のことをよく知ってくれている友人には「ラフマニノフ好きだったっけ?」と訊ねられたり、生徒さんにも数名の方に「先生はラフマニノフが一番お好きなんですね!」と確定されておりました(笑)

今回オールラフマニノフを取り組んで実のところ少し残念に思ったのは、ここ数年一番取り組んでいた現代音楽は好きで弾いていないと思われていることでした。好きというと違うかもしれませんが、それを言ってしまうと実のところラフマニノフも好きという単純な気持ちでは弾いていません。
ただ、いつも幼少期から父親が弾いていたのがラフマニノフで、隙あらばセカンドパートを私に電子ピアノで弾かせるという謎の習慣があり、気がつくと一番慣れ親しんだ作曲家になっていました。

でもそんなややこしい答えを皆さん求めて質問されていらっしゃるわけでもなく。
結局のところ一番便利な答えをこちらに。

本命はプロコフィエフです (違うんかい

ただ、プロコフィエフを演奏すると人生の目標を達成してしまう感覚に陥り、逆にモチベーションの維持が難しくなるので、自身にとって特別な時にしか弾きません。

今回音楽専門の方には音の絵の作品39の全曲演奏を喜んでいただけました、音楽がご趣味の方々にはピアノ協奏曲を2台で演奏することや、アンコールのタランテラなどを喜んでいただけました。
一通り弾き終え、オールラフマニノフでプログラムで挑んだことで、改めて彼の音楽構成の能力が天才的であると再確認させられることとなりました。

来年以降のプログラムも、ソロ一本か協奏曲などアンサンブルを組み込むかはまだ考え中ではありますが、皆さんに喜んでいただけるプログラムを考えていきたいと思いますので、今後とも応援どうぞよろしくお願い致します🎵